「創造化社会」の到来(いよいよ製造メーカーの出番がやってきました)!

 大阪ニット会報 NO.100 5ページ掲載記事

新年明けましておめでとうございます、

本年は新天皇の即位の礼もあり、心機一転して新しいことにチャレンジされる経営者の方も多くおられることと思います。

これからの数年間は、AI(人工知能)やIOTの技術が飛躍的に進みます。

これはIT技術を単に情報収集に使う時代(情報化社会)から、その情報を使っていかに新しい物やサービスを生み出すことが出来るかという時代(創造化社会)に変化を遂げるということです。

こうした社会構造の変化に対応し上手く変化を取り入ることができた企業のみが生き延び成長することができます。

そして、その逆は衰退か破綻しかありません。この変化はすべての産業に破壊的な変化を及ぼす強烈なものです。

この大変動に対応する為には前例がないことに挑戦しなければなりません。

リスクに敢える精神力、常識にとらわれない柔軟な発想力、そして様々なことに対処する実行力が大事で、組織を束ねるトップやリーダーの力量が問われる時代となります。

例えば、これまでの常識では日本のメーカーが生き残る為には中国やベトナムなどに海外移転してコストダウンを実現しましたが、これではその国の人件費が上がればまた次の国へ、こんなことを繰り返すとやがて行き場がなくなってしまいます。

これからは、「もう移転しない、日本で独自の技術を生み出し作り続ける」という発想が大事です。

製造メーカーでも自社製品をブランド化し「高くても売れる物づくり」を追求していかなければならないのです。

メーカー独自のものを生み出すことができれば他社(他国)製品と安易に価格の比較をされることもありません。

更に加えるならば、現在多くのアパレル卸や小売店が売らんが為に行った結果、在庫過多や恒常的な値引き販売をまねいています。

こうしたことを避ける為にもこれからは、あえて売らない努力、それは買いたい人だけに売るとか生産量を調整して希少性を持たすとか、限定してなかなか手に入れられないようにするなどこれまでとは真逆の発想も必要となってきます。

今は普通の人でも簡単にネットショップを開設できる時代、どんな小さなメーカーでもやる気さえあれば.COM販売で成功することも可能です。

そして、これまで立地条件が良くて有力アパレルブランドをただ並べているような小売店は新しい変化についていけず.COM企業や新業態に負けて縮小を続けていくことでしょう。

このことはメーカーが有力な立地に直販店を出店することができるかもしれないチャンスを与えてくれます。

今、国内消費の減少を食い止めてくれる現象としてインバウンド需要が注目されています。

かつて日本人も海外旅行ブームによって欧米の一流ブランドを買いあさったような現象が、今は中国をはじめとするアジア諸国の人たちによる海外旅行ブームによって日本でもおこっています。

こうした旺盛なインバウンド需要をメーカー直販でうまく採り入れることが出来れば日本の製造メーカーが作った物が何年後かには、アジアを中心とした国々に一流ブランドとしてみとめられているかもしれません。

東京オリンピックや大阪万博も開催されますので、このチャンスを活かすことが出来るメーカーがどれだけ現れるかが、日本でこれからも物づくりを続けていけるか否かの重要なポイントとなるはずです。

(坂本昌志)